ビッシュ キール・ロワイヤル(写真は中サイズ)
小(12cm)2,100円
中(18cm)3,150円
大(24cm)4,200円
予約受付期間 :12月1日〜18日



ノリエット
オーナーシェフ
永井紀之

1961年生まれ。「オーボンビュータン」のオープニングスタッフとして入社、2年後渡仏。ヴァランス「ジロー」、グルノーブル「ドゥーベルヴァル」、パリ「ミッシェルロスタン」、ポンドイゼール「ミッシェルシャブラン」、ジュネーブ「ホテルインターコンチネンタル」、ルクセンブルグ「オーバーワイス」など、ヨーロッパで6年過ごした後、帰国。コンクール受賞多数。1993年「ノリエット」オープン。

著書
「永井紀之 ノリエットのお菓子」
「シェフのフランス地方菓子」(PARCO出版)

2004年11月19
第67回  ビッシュ キール・ロワイヤル
     
 (ノリエット

皆さんはもう行かれましたか?11周年を機にノリエットさんが10月21日にリニューアルされましたネ!

「本当は初めからこんな感じのお店にしたかったのですよね〜でも何分当時はお金がなくて(笑) やっと夢が叶いました。」としみじみ語られる永井シェフ。なんと自らデザイン・設計にまで携われたそうです!(そう、看板の油絵まで描かれちゃうくらいですから!天は二物も三物も与えられてしまわれたのですね…)

ファサードはオリーブがかった明るいモスグリーン。木目の具合が見えるよ うに残されていてあたたかみがあり、しかも質の高い仕上げられ方!まるでフランス のパティスリーがそのまま下高井戸に来てしまったかのようです。


             店内風景


中に入ると、今 までくの字だったショーケースに代わって、右からアントルメ&プティガトー、ショ コラ&コンフィズリー、トレトゥール、フール・セック&ドゥミ・セックと一直線に。壮観です。ショーケース後ろの飾り棚には一面鏡がはめられ、一掃空間に広がりが生まれました。ゴールドの柱やガラス細工の天使やサンタ達と一緒にキラキラと輝きを放ち、とても美しいです。(この飾り棚や柱、焼き菓子の棚などは以前のものをまた使われているそうですが、全然違うものに見えてしまうところが不思議ですね〜)

ショーケース台の大理石も、やっぱりシェフの大好きなグリーンに。こちらは洒落た深緑色で、直置きされたお菓子達をかっこよく見せています。

ティールームはちょっと独立した感じになり、ゆったりと楽しめるようになりました。

ところで、忘れちゃいけないクリスマスケーキ!全部で10種あるビッシュの中の今年の新作、キール・ロワイヤルを一足お先に頂いてまいりました。既存のキール・メゾン(桃のムースを抱き込んだ小さなロール入りのトヨ型のシャンパンのムース)の桃のムースがカシスに代わっているのです。ブルゴーニュ地方のディジョン市で生まれたカクテルのキール・ロワイヤル(シャンパンにカシスリキュールを加えたもの)をケーキにしちゃったというのが洋酒好きなシェフらしいですね。

そのシャンパンのムースに使われているのは、ブリュット・アンペリアルという辛口のシャンパンです。ドン・ペリニィヨンを作っているワイナリー、モエ・エ・シャンドンのもので、かなり高級なのですが、シェフはあまり自慢したがらないのでカードには表記せず、お客様の感受性に委ねられているそうです。

でも、この口の中でふくらむ豊かで気品ある香りは、お酒に詳しくない人でも「むむっただ者ではない!」と気付くはず。辛口だからこそたっぷり入れられる卵黄のまろやかなコクと、フレッシュで爽やかな酸味のあるカシスのムースと共に、スルリと喉を美味しく滑り落ちていきます。アーモンドプードル入りのしっかり生地も、ムースとの量のバランスがいいです。

それにしても、トヨ型の中に小さなロール入りとは、ちょっと手間のかかる作りですよね〜。「普通に巻くビッシュの他に変わったものがあってもいいかなと…。トヨ型にムースを何層か流してもよかったのですが、やっぱり『薪』らしさを出したかったのですよね。フランスでは家族皆で祝うものでしょう?クリスマスって。だから、暖炉にくべる薪のイメージを大切にして、一年に一度、家族の愛を思い出してもらえたらな…と願って作りました。」とシェフ。

本当に、その想いが皆さんにも届いたらよいですね…。ケーキが一大ブームになっている昨今、美味しいことも大事ですが、それよりももっと大切なものが込められていることを忘れないように頂きたいなと思いました。

文:飯島奈緒
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